暮らしのコラム
玄関の土間の仕上げをどのようにするか、
一つの方法として「洗い出し」というデザイン方法もあります。
お打合せの中で、
洗い出しについて、ご相談を頂くことも増えてきましたので、
コラムにまとめてみたいと思います。
モルタル仕上げや、タイル張りなどに比べて、
少々コストが高くなってしまう点もあり、
コスト調整の点で、なかなか採用に至らないこともあるのですが、
「洗い出し」のデザインも、
セメントモルタルに混ぜる砕石の粒を小さくすることで、
和風になりすぎず、すっきりと仕上げることもできます。

今回は、洗い出しについて、
ご紹介したいと思います。
色のバリエーションと粒の大きさ
セメントに混ぜる石を「玉石」といいます。
今回は、3つほど取り上げてみたいと思いますが、
今回掲載している写真以外にも、大きさの違いや、色の違うものものあります。

「桂(かつら)」という商品名で、
「2分(ニブ)」というのが石粒の大きさを示しています。
2分 くらいの大きさだと、
すっきりして、和風になりすぎず、表情も見えるので、
良い感じに仕上がります。
桂は、すっきりと薄いグレーで仕上がる感じがあります。

桂で仕上げた、土間の感じがこのような感じに仕上がります。
表情が抑えられて、軽やかに仕上げることができます。
続いて、
「織部」の「2分」の大きさ

こちらは、
先ほどの「桂」に比べると、少し色のトーンが濃い感じに仕上がります。
粒の大きさは、2分なので、先ほどの桂と同じ大きさ。

仕上げた、施工実例になるとこのようになります。
先ほどの桂に比べると、
少し、重厚感があるように仕上がります。
石粒の中には、少し赤っぽいものも含まれているのが特徴的ですね。
どっしりとした感じが出ますが、
それほど、和風、和風しすぎない感じになります。

最後が、「天城(あまぎ)」の「2分」。
こちらも、粒の大きさは、2分で同じものを掲載しています。
粒の印象としては、少し黄色味が含まれている感じになります。

写真の、玄関ドアの前のポーチ部分だけが、施工されています。
まわりのセメント部分は、洗い出しではなく、
コンクリート直仕上げなので、
表面は、グレーのセメントのみです。
このように見てみると、
「天城」は、少し明るさが強調される印象が出ます。
玄関や、外部ポーチのデザインの一つとして、
洗い出しのデザインも、一つの方法になります。
石粒がグリップの役割を担い、
セメント部分のひび割れも緩和してくれるので、
コストの部分がすこし検討が必要ですが、
デザインの一つにご検討頂くのも良いかもしれません。